尾張横須賀まつり

本町組山車

山車の上に載った大きな甕(カメ)が特徴です。
山車の高さが6.8m余りと丈が高く、大きな龍で囲まれた高欄下の支輪彫刻をはじめ数多くの山車彫刻で飾られています。
「波と龍」、「四君子」、「獅子」など主要彫刻一式は天保年間に名古屋の彫物師瀬川治助重定により制作されました。正面前棚部の素木彫刻の「玉川」は重定の子瀬川治助重光の手によるもので山車建造の7年後、嘉永2年(1849)に追加されています。 水引幕は白地に金糸の松と鶴

高さ…約6.80m
間口(幅)…約2.50m
長さ(奥行き)…約5.70m

本町組のからくり人形 ~司馬温公の甕割り

本町組のからくりは「司馬温公の甕(かめ)割り」で中国北宋時代の政治家・司馬光(1019~1086)の故事を題材にしています。

司馬光が子供の頃、友達と庭で遊んでいたときに仲間の一人が誤って甕(かめ)に落ちてしまいましたが、司馬光は慌てず甕を割って中から仲間を助けるという様を大小2体の唐子人形で演じます。

金品より人の命の方が尊いという教えで、日光東照宮陽明門の彫刻をはじめ古くより絵画・彫刻などの題材に見ることができます。
現在尾張地方に残るからくり人形の題材としては唯一のもので、松の木にぶら下がって甕の上に乗り太鼓を打つ所作は「差し金」という機構を使った離れからくりです。

先代の甕の内部に『弘化二年己十二月』『細工人 竹田源吉清可』の墨書があり、弘化2年(1845)竹田源吉によって制作されたことがわかります。
長らく壊れて動かすことのなかった人形は、昭和49年に七代目玉屋庄兵衛によって修復され、また小人形は平成24年九代目玉屋庄兵衛によって修復されました。

本町組の前人形

侍姿の前人形は右手に采を持ちます。
作者製作年代共に不明。
平成24年九代目玉屋庄兵衛修理。

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